34.お友達候補

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34.お友達候補

   窓際のテーブルに移動すると、そこには誰もいませんでした。貴族の令嬢は日焼けを恐れて窓際にはいかないのが常識なので、それも当然の事なのかもしれませんが。 「あの…バーバラ様、そちらは」 「ここでならゆっくりと話せるというものですわ!」 「そ、そうですね」 「ええ!」  窓からさす木漏れ日が心地いいですわ。これを嫌う皆さんは少しおかしいのかもしれませんね。  他のテーブルに比べればお菓子の量は少ないですが、きちんと用意されていてなによりです。しかも、菓子の劣化を防ぐためにガラスのケースで覆われています。どうやらランスリット伯爵家は細かいところまで気が付いたようです。給仕は別ですが。 「さあ、ラビニア様もおかけになってください」  自分とラビニア様にケーキやクッキーを皿に取り寄せ、お茶を入れました。  う~~ん。中々良質な茶葉を使用していますね。  私たちはお茶をのみ菓子を食べながら話をする事にしました。 「ラビニア様は私になにかご相談があったのではありませんか?」 「あ、はい。私…その、ふ、太ってますでしょう。それで、バーバラ様が痩せて可愛らしくなっていることを噂で知りまして、それで、その、どうやって痩せられてのか知りたくて、今回の茶会に参加させてもらったんです」 「まあ!簡単な事ですわ!」 「本当ですか!」 「ええ!『適度な運動と健康的な食事』それだけですもの!」 「ほ…本当ですか?」 「勿論です!」 「あ…あの、そ、それを…「「「「「「是非私にそれをご教授ください!!!」」」」」」 「「「「「「え!?」」」」」」  あら!  皆さま、息ピッタリ!  いつの間にか他の令嬢達もこちらにいらしていたようです。 「今度、我が家で『お茶会』を開きますのでお越しくださいな」 「「「「「「はい!喜んで!」」」」」」  いいお返事です!  お友達ゲットですわ!  もしかして、私には友達を作る才能があるのかも!
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