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そのまま、ゆっくりと喉奥の方へ深く誘われたかと思いきや、途中で引き返す。吸い込まれ、引きずられる。そんな抽挿を繰り返しながら、ツヴァイは口中に入り切らない部分を掌で扱き始めた。
「ツヴァイ……っ」
思わず、アインスの口からは情けない声が出た。
(自分でするのとは全然違う)
堅物の彼には性交経験が無い。これまで昂りは自分で慰めてきたが、ツヴァイから与えられる快楽は、それの非ではなかった。
背筋から一直線に脳へと駆け上る電気信号に、為す術もなく翻弄されてしまう。
「アイちゃん、気持ちいい?」
指先で玉を弄びながら、ツヴァイは反応を窺うようにこちらを見た。紫電の瞳は今や真紅に染まっている。
能力発動時以外にも、気が昂ると紅くなる仕様だ。興奮を表すその瞳に、映るアインス自身もまた、紅い瞳をしていた。
「ああ……」
酷くだらしなく、蕩けた表情。自分のこんな姿に、ツヴァイが興奮している。その事実に照れるやら嬉しいやらで、アインスは戸惑いつつも素直に返した。
「良すぎて困る……」
ツヴァイが口端を上げた。
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