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彼の示す先、そこにはツヴァイ自身の屹立が存在していた。ツヴァイはバツが悪そうに目を泳がせた。
「あー、まぁ……それは」(君が可愛いから……)
好きな人のあんな痴態を見て反応しない奴なんか居ないだろう。そう言ってやりたいが、それよりもこの流れは不穏だ。案の定、アインスは次のように主張した。
「お前のも、抜かないと辛いだろう。私が抜いてやろう」
「っ!」
そうして、ずいと距離を詰めるアインスに、ツヴァイは慌てる。
「いや、いいよ俺は。それこそ自分でするから」
「良くないだろう。して貰ってばかりは不公平だと最初に言ったのはお前だ」
「それは……そうだけど……わっ!」
腕を引かれ、気が付いたらツヴァイはベッドに寝転んでいた。先程までそこに居たアインスは位置を入れ替え、上から覗き込んでくる。――形勢逆転。
「ま、待って、アイちゃん!」
「案ずるな。経験は無いが、やり方は今しがたお前が教えてくれた。私は物覚えが良い。一度見た戦術は即座に実行可能だ」
「それは知ってるけど……っそうじゃなくて!」
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