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ツヴァイがまごついている間に、ベルトが抜かれファスナーが下ろされ、下着ごとズボンを脱がされた。あまりの早業に止める暇もない。
いきなり外気に晒された屹立が、心もとなさげに震える。情けない己の姿に、羞恥を通り越してツヴァイが青ざめた。
「あ……っ」
刹那、彼の脳裏に閃いたのは、過去の記憶だった。
荒い息、ギラついた瞳。覆い被さる男。押さえ付けられた身体。打ち付けられる肉の音。耳元で囁かれる、呪いの言葉。
――いやらしい子だ。
「だめッ!」
叫んで、押し退けた。ツヴァイの示した明確な拒絶に、ハッとしたのはアインスだけではなかった。当のツヴァイも直後我に返ると、すぐに謝罪を口にした。
「ごめんっ……俺」
まともに相手の顔を見ることが出来ずに、気まずそうに目を伏せる。そんなツヴァイを唖然と見つめていたアインスは、彼が震えていることに気が付いて、頭を殴られたような心地がした。
「済まない……無理をするなと言っておいて、私が先走ってしまった。恐がらせるつもりはなかったんだ。……もうしない」
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