6.衝動と葛藤 後

4/4
前へ
/101ページ
次へ
 深く恥じ入るような、消沈した声音。ツヴァイが顔を上げてアインスの方を見た時には、彼はもう立ち上がって背中を向けていた。 「アイちゃ……」 「少し、頭を冷やしてくる。先にシャワーを借りるぞ」  そのまま、目を合わせることなく部屋を出ていってしまう。残されたツヴァイは、閉ざされた寝室の扉を暫し遣る瀬無い気持ちで一人見つめていた。
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加