2.視線

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 ツヴァイが仕切り直すと、アインスも無言で首肯を返した。二人揃って、その場に背を向ける。  不意に、首筋にひりつくような感覚を覚え、ツヴァイは立ち止まるや振り返った。 「どうした? ツヴァイ」  相棒の不審な行動に、訊ねるアインスの声も緊張を帯びて低くなる。 「いや……何か視線を感じた気がしたんだけど」  しかし、そこには雪化粧をした街の景色が広がっているのみで、特におかしな点は見当たらなかった。 「気の所為だったみたい」  曖昧に微笑(わら)って、ツヴァイは少し先を行くアインスの元へと小走りに距離を詰めた。
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