不能な出逢い

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不能な出逢い

☽ 全身がジンジンする。 痛い、なんて言葉で表せるほどの甘いものじゃない。 蒸されたように熱を帯びる自分の体に、鞭を打って歩く。 闇夜の繁華街。 どうしてこんなところに来てるかなんて、わからなかった。 ぜんぶ知らない振り、わからない振り。 異様な空気を纏うわたしに、闇の住人はチラチラとこちらに視線を向けている。 この真夜中の時間帯にこんなところにいるような人でも、わたしに関しては気味が悪いらしい。 それは、そうかもしれない。 傷を顔や身体中に沢山負っても構わず、ただ歩き続ける女なんて、どこからどう見ても異様すぎる。
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