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テオシリアが皇宮にいる事を聞きつけた
メリューダ王女は、使用人にお茶の用意をさせ
皇帝陛下とテオシリア大公の前に現れた
その目からは諦めの文字は見えなく
テオシリアが 明らかに
めんどくさい来客扱いで接していても
お構なしで
突き進んでいた
「昨日は、テオシリア様がそばにいらっしゃらなくて 寂しかったです」
「護衛もテオシリア様じゃないと安心できませんし こちらにいらっしゃれないなら
わたくしが、大公邸に赴きます」
「メリューダ王女様、
昨日も申し上げましたが 新婚でして
家では妻との時間を大切にしたいのです」
「なので、メリューダ王女を屋敷に呼ぶことは出来ません」
「新婚早々、妻が不安になる行動はとりたくないなで諦めていただきたい」
「、、、大公夫人は
隣国の王女を蔑ろにするのですか?」
「来客をもてなしたり出来ないのですか?」
メリューダ王女も自分の立場を利用して
後に引かない
昨日テオシリアが
皇宮を出た後、大公夫人の事を調べた
が情報が何も入ってこないことに
自分を遠ざけるための手段だと思っている
それをそのまま鵜呑みには、出来ずこの目で夫人を見てみたかった
大公とリオナの関係は、大公の周りの親しい人物や皇帝陛下しか知られていない
リオナとの結婚のことは、求婚から婚約期間を省き結婚と形式などなくテオシリアが勝手に
進めているだけで、他の者が知る由もない
ただ婚姻届は皇帝の元に送り承諾待ちとなっている
「メリューダ王女
これ以上面倒に巻き込まないで下さい
リオナはまだ大公夫人として日が浅い
あまり無理はさせたくないのです」
メリューダ王女は、本当に夫人がいるのかも
確認をする為にこのような行動をとっている
テオシリアもわかっているが
リオナに要らぬ気をつかわせたかない
表舞台に出た事もないリオナには、
荷が重過ぎる
「テオシリア
王女が我が国に滞在する期間
そなたの屋敷を滞在場所とする」
「皇帝陛下」
陛下はテオシリアの方をポンと叩き耳元で
「そなたと夫人の熱愛を見せつけて
諦めさせればいいだけだ」
ハー他人事だと思って
「わかりました
急いで部屋など用意させますので
私は先に失礼致します」
何度もため息をつきテオシリアは皇宮を後にした
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