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テオシリアは 屋敷の者全てを集めて
メリューダ王女が滞在するための支度を急がせた
その間リオナには、事の経緯を話し不安を取り
除こうとしたが、大公夫人としての務めに
いつもは見せない不安げな表情を見せた
「リオナ、いつも通りで構わない
対応は私がするから君は私の隣でいてくれるだけでいい」
「、、、そんな、それでは、夫人として
大公様に恥をかかせてしまいます」
「微力ながら少しでもテオシリア大公様の
お役に立てるよう
きちんと務めさせていただきます」
「リオナ、、、無理はしなくていいならね」
いつもの様に優しく微笑む大公様
そんなあなたのそばにいられる様、
私もきちんと大公夫人としての務めを真っ当しなくては
たとえ契約結婚でも
「テオシリア大公様、私頑張ります」
真正面から右の頬を掠めて肩にかかった
髪の毛にテオシリア大公の手が
伸び、髪の毛の束をひとつまみ掴んで
優しく口づてる
「可愛い私のリオナ
では、まず夫婦らしく呼び方を変えようか
私のことは、テオと読んでくれ」
「この呼び方をするのは
今は亡き両親だけだけど、リオナには
そう呼んで欲しい」
「、、はい、、、テオ様」
「様は無くてもいいよ」
「、、はい、、、テオ、、」
顔が火照って、息苦しくて倒れそう
名前一つでこんなになって
「リオナ、愛してる」
「リオナ大丈夫だよ」「リオナ大好きだよ」
そう何度も伝えて覆い被さる様に抱きしめてくれる
不安がなくなる様に
きつく抱きしめて口づけを落としてくれた
後ろから抱き寄せて長ソファに座らせようとするテオシリア大公を振り払って 部屋の扉の前に
「テオ、、私を甘やかさないで下さい」
頬を赤らめながら強い口調で 告げ
執事やメイドの元に向かっか
部屋や食事の支度の段取りなど
確認作業に向かった
影のように息を潜めていたファイルに
「ファイル見たか、
あの甘やかさないでって顔、反則だろ」
「日に日に可愛く綺麗になっていくリオナに
翻弄しぱなしだ」
「テオシリア大公様
私がいたのに、
ソファに押し倒そうてしてましたね」
「毎回求めるばかりじゃ嫌われますよ」
テオシリアがいない間の業務はほぼ
ファイルが行い
メリューダ王女の急な滞在の準備もファイル
メンイで動かされて、少しくらいの意地悪も言いたくなる心境だ
だが大したダメージもなく話し続けるテオシリア
「まぁ怒らず聞いてくれ、ファイル
お前にも迷惑かけた、またメリューダと言う
厄介事を持ち込んでしまったが対処を頼む」
「承知致しました」
深々と頭を下げ、上げたと同時に
「テオシリア大公様
隣国での国産資源の調査はいかがでしたか?」
「あぁ明らかに、帝国で不足分の
魔石が発掘されている」
「どうやら、国王もひた隠しにしてたが
帝国との境に流れている大河が関係してるようだ」
帝国とメリューダ王女の母国アレサンダ国の境には船で半日かかる大河が流れ、
船での往来が行われていた
そんな大河にここ何年か大雨のせいもあり幾つも枝分かれになった川が出来川の流れの変動もありそのせいで、帝国の上流の川底から削り取られた魔石がアレサンダ国に多く流出していた
魔石は多くの力が秘められているため
高値で取引されている
各国での所有個数が制限され帝国の権限のもと
取引されているが、それを隠し闇で取引を行なっていると進言があり、皇帝がテオシリアに命じ
現状を偵察しに隣国へ渡った
アレサンダ国は、岩石地帯で
国産資源の乏しいため国の財政のため
闇資源として魔石の取引を
行うようになったと国王に近い人物の証言もある
帝国もある程度
アレサンダ国内の財政圧迫などさまざまな問題
原産国であるならと穏便に対処しようと考えていたが
元々は帝国の資源であることからこのまま見ぬふりもできず 上流付近での魔石流出を防ぐために
帝国側にフィールドを作り魔石が川の流れに乗ると魔法陣で魔石を回収出来るように作り上げた
その複雑な魔法陣の構造で時間がかかり視察期間も伸びることになった
長年友好関係を築いていただけあって
隣国への処罰ではなく流出を防ぐことで
我が帝国の資源も守り、無駄な争いも回避する
選択をした大公であった
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