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リオナの朝は早い
二人の従姉妹のお世話から始まる
普通の貴族は使用人が身の回りや
屋敷のことなど色々してくれるが、
アマンベルクの屋敷には一人も使用人がいなく
全てリオナ一人で行う
7歳のジョナサン
リオナを本当の姉と慕い自分の身の回りのことを出来る様になってきたしっかり者の娘
4歳のセントラル
まだまだ幼く泣き虫だが、
リオナと姉のジョナサンから多くの愛情を受けて
愛らしい表情豊かな娘
「リオナお姉様」
ジョナサンが質素な料理を運びながら
「朝ごはんの用意終わりました」
とくしゃっと可愛い笑顔で伝えると
セントラルの着替えを終わらせたリオナは、
同じく笑顔で頷いて席に着いた
叔父がいなくなって2年
3人での生活になれ
二人の娘は父親とはほぼ遠い存在の男に
愛情すらなく、恋しく泣くこともない
「リオナお姉様
今日も遅くなりそう」
寂しげにリオナの横に座るジョナサンが
問いかける
「今日は昨日遅かった分早めに帰って来れそうよ」
っとジョナサンが欲しかった答えを投げかけた
ジョナサンは嬉しそうに
頷きこれからリオナが帰ってくるまでの
留守番の励みにする
そんな笑顔に胸が詰まりそうになるリオナ
本来なら一緒にいて面倒を
見てあげたいのだけれど
生活のためには自分が働かないといけなくて
叔父がことごとく潰した事業のなか、
叔父にバレずに所有していた
事業で多くない売上を
借金に返済していた。
リオナは後ろ髪をひかれながら
3人でも生活のためと今日も下町に働きに出る
質素な服を着ていても
目をやる容姿
酒場で働けば普段目にすることがない
美人がいる店と連日反響で店は大忙しだ
当の本人だけが、
噂目当てで来ている輩に気づきもせず
忙しいホールを切り盛りしている
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