雪の思い出

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「あら〜」 「あれ〜」 「あ〜らら〜」 「私、分裂しちゃった、ミニ雪子ちゃん」 「僕も、ミニミニ雪子ちゃんツー」 「わしは、ミニミニミニ雪子ちゃんスリー」 「運ばれてるわ」 「3姉妹に運ばれてる」 「あ、あぶない! 頑張れー、落とすんじゃないぞー。あ、長靴が脱げた。お姉ちゃん達、待ってあげてー」 「大丈夫?」 「気をつけて」 「泣かんでもええじゃろ。大丈夫じゃ、ちゃんと、お姉ちゃん達待ってくれとる。よーしよし。いいこじゃ。いいこじゃ」 「頑張れー」 「頑張れー」 「そうじゃ。泣かなくていい。みんな待っとる」 「よかったね」 「がんばったね」 「一安心じゃ」 「私たちどうなるのかしら?」 「そうだねー」 「そうじゃのう」 「しんしん」 「なに?」 「なんじゃ?」 「言ってみたの」 「どうして」 「もう、降ってる雪でもあるまいし」 「なんとなく。……しんしん」 「……しんしん」 「……しーんしん」 「しんしん」 「しんしん」 「しーんしん」   ○
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