65人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
プロポーズの日
6月の第一週の日曜日(今日)は、プロポーズの日らしいです。
「和泉はわたしにいじわるで、ちょっと甘い」の二人でさっと考えたスター特典にもならない妄想をここにおいておきます。
本編を読んでなかったらごめんなさい。
※※※※※※※※※※※※※※
私の28回目の誕生日は平日だから、その前の休日にデートすることになった。
でも、その日千明は休日オンコールになっていて、朝に呼び出しを食らってしまった。
これはついて離れないものだから仕方ない。家にいるのもなんだし、せっかくおしゃれな格好をしてるのだから行く予定だった代官山に一人で行くことにした。
おしゃれな街そうだから、という理由で選んだけれど一人で散策するのも結構楽しい。ゆっくり歩いていき蔦屋書店に入ると、そこはもう暇つぶしをするには最高の場所で、読んでみたい本を手にとって、カフェに入ることにした。
ホットコーヒーを注文して、小説を読んでいると千明から連絡が入っていた。
「落ち着いたから、今から行くけど、どこにいる?」
「蔦屋書店にいる。急がなくていいよ」
そう返事をして40分ほどで千明からまたどこにいるのか連絡がきた。場所を送ってからわりとすぐ私のいるカフェに姿を現した。
「すまん、待たせた」
「お疲れ、そんなの別にいいよ」
千明は私の座っている席の向かい側の椅子に腰掛けていた。
「これ、どうぞ。」
そういって、ジャケットのポケットから何かを取り出してい。どうせ、お菓子か何かだろうと本の方に目を傾けていると、出されたのは小さな木製リングボックスだった。
「………なにこれ?」
「こういうこと、これからも多いだろうし迷惑かけてもこうして普通に待ってくれるだろうからお礼の品」
千明はそういって箱を開けた。中にはかなりシンプルな形の指輪があるようにみえる。でも、アクリルにリング型の彫りがされているだけで、指輪じゃない。そのリングの頂点に、ワンポイントのダイヤモンドのルースが入ってるのみ。
「指輪の形してる……なにこれ?」
「ダイヤは本物だぞ」
「……?」
私が気の抜けた顔で沢山の?を頭に浮かべるしかなかった。
「誠が俺とずっと一緒ににいるって決めてくれたから、俺も意思表示とけじめをつけておこうと思って、これを選んだ。指輪を勝手に決めてもよかったかもしれないけど、一緒に選びに行きたいと思ったんだよ」
ケースを受け取って、千明の顔と交互にみてみる。いつもよりも真剣で少しだけ緊張した顔をしていて可愛い。
「なるほど、なるほど?」
「前も一緒に暮らしたいって言ったけど、改めていう。一回しか言わないからな」
「うん、どうぞ」
私がそう言うと、千明は身を乗り出して私の耳元に手を当てた。
「俺と結婚してください」
私にだけ聞こえる声。離れていく千明の顔は少し照れた顔をしていて、私も思わず顔が真っ赤になった。
fin.
※※※※※※※※※※※※※
プロポーズはしてるようでちゃんとした感じでなかったので、考えてみました。
この2人は千明くんが勝手に選ぶより、2人で選ぶほうが似合ってる気がしてます☺️
2024/06/02
最初のコメントを投稿しよう!