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総勢14名のとても小さなゼミだったため、元から郁美さんとは親密になりやすい関係だったかもしれない。
僕は、やはり一回生上で(浪人のため)三歳上である男性の先輩、板倉さんによく地元のボーリング場やカラオケに連れられ、遊びに行っていた。その彼と同回生であることから、郁美さんも誘われることがあり、時々そのような場にいた。
出会ったころは、歳の近い先輩くらいにしか思っていなかったが、恋多き当時の僕が身の回りにいる女性たちをほとんど順に好きになっていったことから、郁美さんにも目が止まったのだろうか。
最初に何に惹かれて、好きになったのかは正直なところ、今はもう、まるで覚えていない。
どうせ僕のことだから、少し優しくされたことがあって、ぐらついたのだろう。
あるいは、あの頃は自分以外の何もかもが輝いて見えたためか。その効果で、強烈なチャームポイントがあったわけではない郁美さんも、僕にときめく気持ちを引き起こしたのかもしれない。
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