オレオレ花見

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トゥルルルルル・・・ガチャ 「はい、花坂です」 「あ、じぃちゃん?オレオレ」 「おお、咲人か。 ひさしぶりじゃのう」 「うん、久しぶり。 それでじぃちゃん、オレ困っていてさ。 至急金が必要なんだよ。 何とかしてくれないかな」 「おお、そうか咲人。 いくら必要なんだい」 「うん、百万円」 「そんなに必要なのか」 「何とかならないかな」 「本当に必要なのかい」 「うん」 「分かった。すぐ用意するからのう」 「ありがとう、じぃちゃん。 恩に着るよ」 「他ならぬ咲人の頼みじゃからのう。 それじゃぁ ちょっとそのまま 待ってくれ」 「うん、じゃぁ送り先を・・・」 「枯木に花を咲かせましょう。 枯木に花を咲かせましょう」 「え?じぃちゃん何を言って・・・ う、うわぁあオレの身体が木になっているぅ」 「枯木に花を咲かせましょう。 枯木に花を咲かせましょう」 「は、花が桜の花が じ、じじぃ、俺に何をした。 う、うぅうううう」 ゴトン ツーツーツー 「咲人、これで桜の木の下に 大判小判が埋まっているから 掘り起こすといいからのう。 おや?咲人?咲人?」 「おじぃさん。どうしました?」 「ああ、おばあさん。今咲人から電話があって」 「嫌ですよ、咲人はこの前事故で亡くなったじゃないですか。 気を付けてくださいよ。 今は年寄りを電話でだます詐欺師がいるそうですからね」 「そうだったかのう。咲人は亡くなったのだったかのう」 「そうですよ。 それよりポチを散歩につれていって下さいな お弁当を作ったのでお花見でもして来て下さいよ」 「そうじゃのう。じゃぁちょっくらポチをつれて 花見でもしてくるかのう、なぁポチ」 「ワン」 終
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