最初から

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最初から

陸上競技 100m走...それは。 1/100秒を争う、繊細な競技。 その一瞬にかける時間を知る術はない。 だが、その一瞬の重さを、速さを、美しさを知ることならできる! 我々はスポーツマンシップに則り、正々堂々と競うことを誓います、そして! 全国陸上選手権大会の開催を ここに宣言しますッッッ! ----- はぁっ、、はぁっ、、、、。 くそ、、、、15秒55、、、、。 「おい瞬!もっとピッチをあげろ!」 瞬「、、、はい!」 ピッチ:足の回転数 僕は、スタブロに足を置き、スタートラインより後ろに手を置く。 「オンユアマークス」 「セット」 パァン 顧問の手をたたく音 そして一気にスタートダッシュ タタタタタタッ 瞬「ふぅ、、、、はぁはあ、、。」 ピッ 頑張った、 ピッチも上げた、 でもストップウォッチに表示されていたのは "0:15.64" 「もっと頑張れよ!一人なんだから!」 瞬「、、、、はい。」 「今日はここまでだ。」 「解散」 頑張ってる、、、、頑張ってるんだよ。 なんでわかってくれないんだよ。 やめようかな、、、、、こんな部活。 トコトコ はぁ、、、、親にいろいろ買ってもらっておいてやめるのはダメ、、か。 瞬「頑張るしかない、、、そうだよね。」 「君、、、、いい脚してるね、、、。」 瞬「なっ!なんなんですか!急に!?」 「ごめんごめん!ちょっと惚れちゃった♡」 瞬「気持ち悪いです!」 なんなんだよあの人、、、、。 瞬「ただいま、、、、。」 母「おかえり!今日はカレーよ!」 瞬「また~?」 母「いいでしょ!」 ----- 瞬「今日は始業式、僕は2年生だ、、、、、!」 「おはようございまーす!今日から担任になりました!森田でーす!」 瞬「え?」 森田「え?」 瞬「あー!あの時の変態女!」 森田「だれが変態女よ!」 そんなこんなで、担任があの時の変態女になった、、、。 -放課後- 今日も部活、、、か。 いやだなー。 行かないと怒られるしなー。 、、、、、え? 「ちょっとなにするんですか!?」 森田「あなたみたいなクソ顧問は陸上部にいりません!」 「は、、、、はぁ!?」 森田「早く今日はもう帰ってください!」 「覚えてろよ!!!!!森田ぁ!」 森田「よしっ」 瞬「あ、、あの何してるんですか?」 森田「え?私が新しい顧問だよ!」 瞬「え、、、、、、」 森田「え?」 瞬「えええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」 なんか、、、、顧問になっていた。 この変態女と一緒に走るのか? それはそれでいやだな、、、、。 森田「突然だけど100m走ってみよう!」 瞬「え、、、あ、はい。」 瞬「あの、、、スタブロは、、、?」 森田「ん?」 瞬「スタブロはセットしないんですか?」 森田「こっちのセリフだけど、、、?」 瞬「え?」 森田「ええええ!?」 どうやらスタブロは自分でセットするらしい。 いつも顧問がやってくれてたから分からなかった、、。 森田「じゃぁ、スタブロのセットの仕方ね!えーとね、、、」 スタブロのセットの仕方! スタートラインから前のブロックまでの距離の目安は1.5足ほど、 後ろのブロックまでの距離の目安も1.5足ほど。 前のブロックの角度は約45度、 後ろのブロックは前のブロックよりもやや急な角度にセットする。 ただし、体格や好みによって微調整する必要がある。 森田「よし!やってみ!」 瞬「は、、はい。」 カチャン カチャン 瞬「これでいいですか?」 森田「よし!いいね!」 森田「そんじゃ位置についてー。」 カチャ スタブロに足を置き、スタートラインより後ろに手を置く。 森田「ちょちょちょ、、、!」 瞬「え?」 森田「スタートラインより後ろすぎるでしょ!」 瞬「後ろなんですよね?」 森田「スタートラインにぎりぎりまで近づけるんだよ!」 On your marksの姿勢! 両足はスターティングブロックにしっかりとつける。 後脚の膝は地面につける。 両手は肩幅よりわずかに広く、指はアーチを描く。 頭は背中と同じ高さにして、視線はまっすぐ下を見る。 瞬「へ?そうなんですか?」 森田「あたりまえだよ!これは一から教える感じか、、、、。」 瞬「これでOKですね。」 森田「うし、、on your marks」 森田「今はいいけど、、、スタート前にルーティーンってのがあるんだ。」 瞬「え?そうなんですか?」 森田「そう、私は軽くジャンプとかしてたな。」 瞬「へぇ。」 森田「ごめんごめん、ほんじゃ行くよー」 on your marks set 森田「あー、うん、、、教えるわ。」 setの姿勢! 両足はスターティングブロックにしっかりとつける。 後脚の膝は地面につける。 両手は肩幅よりわずかに広く、指はアーチを描く。 頭は背中と同じ高さにして、視線はまっすぐ下を見る。 瞬「な、、、なるほど。」 森田さん、、、、意外といいな。 わかりやすい。 森田「ほんとにいくぞ!!!」 瞬「はい!」 On your marks 両足はスターティングブロックにしっかりとつける。 後脚の膝は地面につける。 両手は肩幅よりわずかに広く、指はアーチを描く。 頭は背中と同じ高さにして、視線はまっすぐ下を見る。 set 両足はスターティングブロックにしっかりとつける。 後脚の膝は地面につける。 両手は肩幅よりわずかに広く、指はアーチを描く。 頭は背中と同じ高さにして、視線はまっすぐ下を見る。 パァン タタタタタタッ ピッ タイムは!? 森田「へぇ、、、?」 ストップウォッチに表示されていたのは "0:14.89" 瞬「、、、はぁ、、、え?」 森田「まぁ、、、平均って感じだね。」 瞬「よっしゃあぁぁぁぁぁ!」 森田「ええ?ほめてないんだけど、、、、?」 瞬「ありがとうございます!森田さん!!!!」 森田「え、、、お、おう?」 ----- 瞬「ただいま!!!!」 母「あら、今日はご機嫌じゃない。」 瞬「タイムが縮んだんだよ!」 母「よかったじゃない!」 瞬「新しい顧問がいい人なんだ!」 嫌いだと思っていた陸上。 でも、今日はなんか楽しかった。 いいタイムが出たからかな? 明日も頑張ろう! そして、僕の新しい陸上人生が始まった。
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