陸上人生

全国高等学校陸上選手権大会 決勝

--サブトラ--
カナタ「僕はここでおしゃべりするのも最後かな、、。」
足立「どっか行くんすか！？」

カナタ「僕、アメリカへ行くことになったんだ。」
瞬「え！？すごいじゃないですか！！！」
カナタ「でもさ、やっぱり寂しいんだ。」
足立「そうっすよね、、、、。」

瞬「、、、、、。」
僕は、これからどうするんだろう。
考えてもみなかった。
インターハイで勝って、どうするんだ？

足立「お、、、、時間だな。」
カナタ「じゃぁ、行こうか。」
瞬「決勝へ。」
--トラック--
「さぁ、、、、男子100m決勝です。選手の紹介へ行きましょう！」
「2レーン足立勝.3レーン浅倉カナタ.4レーン蒲田スイリ.5レーン佐藤瞬
6レーン多田ノリオ.7レーン五木ショウ.8レーン天田テン」

"""On your marks"""
「選手がそれぞれのルーティーンを済ませ、位置についていきます。」
「この最速の10秒にこれまで費やしてきた時間は未知数です。」
「そして、その力を発揮する時間が近づいてきました、、、。」
"""set"""
「、、、、、、。」

ﾊﾟｧｧﾝ
「さぁ始まった！決勝です！最速の名を手に入れるのは誰だ！！！」
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久しぶりに聞こえるタータンの音！
心地がいい音、、、！

目線を前にしろ！もっと前に！
フォアフットを意識しろ！つま先で接地！！！
太ももと地面は平行に！
足の入れ替えをもっと早く！！！！
ｸﾞﾘｯｸﾞﾘｯ

レース中盤、、、集中しろ！！！
ここで大体の選手が最高速度へ達する！
だから、ここからは逃げるイメージだ。
いけ、、、、！
走れ、、、、！
前を向け、、、、！

減速区間に入るが気にするな、、、！
苦しくてもｯｯｯ！この最高速度を維持しろｯ！
うおおおおぁぁぁぁああ！
足を動かせ！
減速を最小限に抑えるんだ！！！
ｸﾞﾘｸﾞﾘｸﾞﾘｯ

走れえぇぇぇぇぇえええぇぇ！！！

ﾊﾟｧｧﾝ!!!!
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「今！佐藤瞬が、、！一着で、、、！フィニッシュしましたぁぁぁぁ！！！」
おおおおぉぉぉぉぉ！！！

「今年、最速の男は、、、！佐藤瞬だぁぁぁぁぁあああぁぁ！！！！」
ワァァァァァァァ！！！
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瞬「やった、、、、やったよおおぉぉぉぉぉお！！！！」
カナタ「ふふっ、、、、、やられちゃったね！」

瞬「マサムネ君！僕、、、優勝したよ、、、、！！！」
--病院--
[今年、最速の男は、、、！佐藤瞬だぁぁぁあ！！！]
マサムネ「ははっ、、、、やるじゃねぇか、瞬。」
マサムネ「俺の目に狂いはねぇ。」
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佐藤瞬は無事にインターハイを優勝し、
後世にも語り継がれる人物となった。

そのタイム。

"9.88"
彼は自分の人生をこう言った。
"競ってばかりの人生だった"と。
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「教科書にも載るなんて相当すごい高校生だったんだろうなー。」
森田「瞬はすごかったぞ！私が教えた中でも一番の成長を遂げた選手だ！」
「道徳の教科書に載るくらい速いんでしょ？」
森田「そうだ！」
「じゃぁ！俺がこの記録を超えて、教科書に載ります！」
森田「あっははは！！！頑張れ！」

道徳の教科書にあった"最速の男"佐藤瞬の話。その題名、それは。

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