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のどかなある日、里山での出来事です。
虫たちがおしゃべりをしています。
「ねえねえ、そこのおねえちゃん。ねえちゃんはなんでイモムシって言うの?」
「えっ、わたし。うふふ、なんでかしら。お芋みたいにふっくらしてるからかな。えへ」
「う~ん...」
「隣のにいさん。そうあんた。きみは見事なミドリ色なのになんでアオムシって言うんだい?」
「まあまあまあ、あんまり細かいこと気にしないでください。ほら、あれ見てください。あの信号の色。あれも青って言いますよ」
「ふーん」
「で、おまえだ、おまえ。なんでケムシって言うの?」
「あっ、俺、俺のこと!そりゃぁ、俺はみんなから嫌というほど煙たがられてるから!」
「おっ、確かにっ」
「ところで、みんな。むし、いや、めし食ったのか?」
「まだでぇ~す」
「もちろん、これからです」
「いや、俺まだだ」
「そ〜だろ。そ〜だろ。どおりで腹の虫がぐうぐう鳴るはずだ」
しゃくとりむしさんのお腹は、はらぺこすぎて凹んでいます。
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