◆好きです!

10/16
前へ
/340ページ
次へ
「あ! 朝陽くーん」 中庭から校舎へと移動し、教室までの廊下を歩いていると。 胸焼けしそうな、甘ったるい声に名前を呼ばれた。 「どこ行ってたの? さっきからずっと、探してたんだよー?」 そう言って、前からこちらへ歩いてきたのは、同じクラスの女子。 名前は、成宮(なりみや) (あかね)。 はぁ……また俺のところに来たのか、こいつ。俺に気があるのか、よく話しかけてくるんだよな。 いつもばっちりと化粧をしていて。両耳には、いくつものピアス。 明るい栗色に染められた髪の毛は、ゆるく巻かれている。 スカートは、パンツがギリギリ隠れるくらいの際どい位置まで短くしている。 いくら校則がゆるいとは言え……。ていうかその短いスカート、いつもながら目のやり場に困る。
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

272人が本棚に入れています
本棚に追加