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彼が指した先にはコンビニがあり、ほっとした。
急場しのぎの化粧品や下着一式をかごに入れる。
「飲み物も買っとけよ。
うち、水しかないし」
「りょーかーい」
水しかないとは、いかにも男の一人暮らしって感じでちょっと笑ってしまった。
さりげなく、矢崎くんがかごに小箱を入れてきたけれど、なんだろうね、これ。
少し悩んで二リットルの麦茶を足す。
飲みきれなかったら矢崎くんが飲めばいいし、問題ないだろう。
「なあ。
アイス食べたくない?」
「食べたーい!」
飲んだあとにアイスが食べたくなるのはセオリーなわけで。
今度はふたり仲良く並んでアイスのショーケースを眺める。
「あ、ダッツの新作出てる」
「じゃあそれにしようぜ」
さっさと矢崎くんは新作二種、かごに入れてしまった。
「これでOK?」
「OK」
返事を聞き、私からかごを取って彼はレジへ向かった。
「え、自分で払うよ」
「いいから。
夫婦になったんだし」
私を制し、矢崎くんは携帯を準備している。
「いや、でも」
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