第一章 同期と勢いで結婚しました

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うだうだしていたせいで長湯してしまい、のぼせそうだ。 そろそろ上がろう。 「お先、ありがとー」 「じゃあ俺も入ってくるかな」 私と入れ違いで矢崎くんがリビングを出ていく。 だらしなくソファーにごろんと寝転んだら、テーブルの下に置いてあったレジ袋が目に入った。 すでにしまってあるようだったが、あんなものを買うほど矢崎くんは楽しみにしていたのだ。 けれど今の私にそんな気分はどこにもない。 ただ、彼と結婚してしまった後悔だけが私を支配していた。 「あーうー」 「どうした?」 ソファーの上をごろごろと転がりながら悶えていたら、矢崎くんがお風呂から上がってきた。 「な、なんでもない」 笑って誤魔化し、起き上がる。 彼に、私の事情を知られたくない。 「もしかして、今からのこと考えてた?」 冷蔵庫から水のペットボトルを出してきて、隣に座った彼がにやりと笑う。 「あ、いや。 全然」 そうだ、そっちも大問題なんだった。 矢崎くんに迫られたらどうしよう。 「なら、いいが」
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