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仕事の合間を縫って資料を漁り、昨日の「瑞木係長は子供がいないからわからないでしょうけど」案件の解決に乗り出す。
私はいったい、なにを見落としている?
自分には子供はいないが、友達の子供を連れていったと想定して考え直した。
「ああ、そうか」
ベビーカーで入るには、段差が多い。
スロープもあるが、遠回りしてもらわなければならない。
これではベビーカーの人はもちろん、車椅子の人も困るだろう。
「スロープの位置を見直して……」
解決策が見えればあとは簡単だ。
私はマウスを操作し、新しい会場案を作っていった。
終業時間までに今日やってしまわないといけない仕事を終わらせ、加古川さんの仕事に手をつける。
手つかずの資料をまとめ、請求書の下書きも作った。
「純華ー」
加古川さん用に伝達事項まとめを作っていたら、矢崎くんが迎えに来た。
ちゃんと私の仕事が終わる頃を見越してくるあたり、さすがだ。
「もう終わるから」
「うん、そこで待ってるな」
「うん」
彼が休憩コーナーを指す。
それに頷き仕事を速攻で終わらせる。
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