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「……かわいいですね」
「ええ、かわいい小鳥ね」
いや、小鳥ではなくキミが……だったんだけど。
僕へと視線を戻してもまだ頬を桜色に染めたままのキミの愛らしいその表情を記憶に焼き付けることで、キミの勘違いを訂正する言葉を飲み込んだ。
その代わり、というわけでもないけれど。
「僕も今日、楽しみだったんですよ。お花見は口実で、キミとデートがしたかったのです」
「……っ!?」
やっと、言い出せた。
キミの顔も真っ赤だけれど、僕の顔もきっと真っ赤になっているんだろうな。
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