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決着
時は経ち、5日後のこと。
「やったぞ!勝った」
「バレイショー艦長、なんとか勝ちましたね。相手もなかなか手強かったです。これで負けたときの罰ゲームも避けられました。いやあ、危なかったです」
「罰ゲームはビリビリ飛行物体だからな」
「あれは痛いです。全身にビリビリが伝わりますから…。ゲーム主催者はこれが楽しみらしいですよ」
ディスプレイには対戦相手の飛行物体が映っていた。やがてカウントダウンが開始される。3、2、1…。
すると、どこからともなく雷が走り、ズドーンと飛行物体に激突した。
ビリビリビリ〜っ。飛行物体は小刻みに震えた後、プスプスと僅かな煙を上げてフラフラと海のほうに落ちていく。
「わははは。コーク君、見てみろ。アイツらは飛行物体を早くコントロールしないと海に墜落だな」
「あははは」
「ひゃははは。ああ、腹が痛い。く、苦しい…」
他人の不幸は蜜の味。しばらくの間、飛行物体の中は大爆笑の渦に包まれていた。
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