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「りん。出かけるぞ」
「あらら?反抗期なおーしくん?」
「.........反抗期は余計だけど行くぞ」
おーしくんに、
部屋から追い出されてから。
──────およそ、8時間。
ほんの少し冷え込んで来た夕方に。
おーしくんが、突然やってきて、
私は、引っ張られながら連れ出されている。
「おーしくん?どこ行くの?」
「............お花見行く、」
「え、お花見、............って覚えてたの?」
「............ん。まぁ、いちおう、」
意外だ。とっても意外だ。
おーしくんが、〝お花見〟のことを覚えていた。
毎年、私の家族とおーしくんの家族。
2家族で、お花見はやっているけど。
去年、おーしくんが高校に入学してすぐ。
──────私は〝あるお願い〟をした。
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