チョコの代償

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「あ、でもチョコって作るのに時間が掛かるよね?だから今は何かすぐに食べられる物がいいな。俺、何でも奢るからさ。外食しに行こうよ」 困ったように眉を下げて、頼りなく笑いながら彼が続ける。 「何食べたい?夜景の見えるディナー?それともファーストフードの気分?ウーバーにする?もし良かったら俺が作ろうか?……上手く作れるかは分からないけど。俺は君と一緒にいられるなら何でもいいよ」 目の前の彼は私の欲しい言葉をくれる。 それなのに。 どうしてあの日はチョコレートを受け取ってくれなかったの?
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