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あるマンションの一室で遺体で都内の大学に通う20代男性の遺体が発見された。
死因は餓死。
監禁致死の容疑で逮捕された10代の少女は次のように供述している。
「片想いをしていた彼にチョコレートを渡す為に彼の通う大学の正門で待っていたけれど、『こんなのいらねーよ!!』と突き返された。だから監禁した。どうにかして私から食べ物を得ようとしていた彼の姿は意地らしくて滑稽だった」
少女は以前から男性をつけ回すなどのストーカー行為に及んでいた。
男性は警察に相談するが、ストーカーが10代の少女であることを話すと「10代の女の子に追い掛けられるなんて羨ましい」と言われ、まともに取り合ってもらえなかった。
そしてバレンタイン当日、大学の正門で待ち伏せしていた少女に男性は激昂し、渡されたチョコレートを怒号と共に突き返した。
犯行が行われたのは翌月の14日。
バイト帰りに人気のない薄暗い路地を歩いていた男性をスタンガンで気絶させ、ネットで知り合った共犯の男の車に乗せて少女の住むマンションまで運んだ。
マンションは完全防音装備で少女の両親は海外出張中だったので、男性がどれだけ叫び、助けを求めても無駄だった。
男性は犬用の首輪で繋がれ、自力で逃げ出すことも不可能だったらしい。
「俺が料理を作るよ。だから首輪を取ってほしい」
少女はそれが男性が逃げ出す為の口実だと見抜いていた。
少女がバレンタインに渡そうとしたさくらんぼを模したチョコレートの茎の部分には、少女の髪の毛を数本まとめてチョコレートをコーティングした物を使用し、実にあたる部分の内側の空洞には少女の血が入れてあったそうだ。
本来の諺の意味とは違う気がするが、食べ物の恨みは本当に怖い。
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