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「失礼致します」と民と同じ服を着た青年二人が男爵に何かを渡していて、確認した男爵は「引き続き頼む」と言って下がらせてしまったが、二人が持ってきたのは報告書だという。
「あの二人は私の私兵です。街で野菜売りをしながら街の情報や警備をさせてます」
「バレないの?」
「大丈夫です。人間界のように警察というのが無いので、民は街ともなると魔物が来た時のために、強い男性でいくつかグループを作り追い払う役目をしているので、そこに入って居れば民からの信用もありますし。それに彼らは人当たりのいい顔をしてますから」
ルーカスを見ると、男爵や伯爵などの近くの街にはよくあると言っているので、交代で報告に来ているのだろうと言う。
「それに、裏の畑で取れた野菜ですから新鮮ですし、何人も行き来できるので、働いているものの給金にもなりますし」
「儲かるのか?」
目を光らせてそんなこと聞くな!
「ほんの少しです。麦などができるとやはり奥の地まで行くので危険もありますが、よく売れますよ。陛下も作られてみては?」
「私は薬売りだけでいい」
「あ、あの。分析結果出ました」とたくさんの紙を胸に抱えて走ってくる泰我。
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