男爵

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いくつかの店の中も見て周り、お土産物屋のようなところで気になるものを見つける。 「店主、これは?」とノアが聞くと、付けて街は歩けと言われてスカーフをつけていたので気づいたのだろう。 店主が膝を着いたのでたって欲しいと頼み、ガラスケースに入っている水晶のようなものを見せてもらう。 「こちらは普通の水晶とは違いまして、時折このような色つきのものが入るのです。かなり高額になりますが、滅多に手に入らないので小さなものは直ぐに売れてしまうのですが、こちらは大きくて中々……」とお目が高いという感じで手をモミモミしている。 「これってアレだよね?」 「多分間違いないかと……」 「おじさん、これはどこから仕入れたの?」 「いえ、置いて欲しいと持ち込みで。他にもいくつか小さなものも。小さいものはペンダントに加工して売りましたが……」 「高額のものですよね?買った方は分かりますか?」 「分かりますが……問題でも?」 一応ここは魔界だから、ルーカスかニコルがいないと分からないかもと念話を送ると直ぐにニコルが来てくれた。
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