おまけ たまごのふわふわ

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おまけ たまごのふわふわ

eeacbebe-18ed-4969-86b2-1880c46db55b出典:農林水産省:うちの郷土料理https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_26_shizuoka.html 9bb4052c-6469-4cbf-957d-0dee8d02e556『江戸料理レシピデータセット』(CODH作成) 『日本古典籍データセット』(国文研所蔵)加工済 【定家卵(ていかたまご)の仕方】 『卵を割り込みよくとき、この分量一合あれば豆の粉を蜆貝(貝殻)一杯分ほど入れ、扨(さて)、竹の串5,6本にてせわしくかきたて深き鉢に入れかきたてれば大分にふきあがり泡立つとき、内こしきに入れ蒸すべし 右蒸し卵に蜂の巣のような巣立ち 金のさじにてすくい遣うへし』 【定家卵レシピ】 ①卵を割ってよく溶く  分量180ccに対しきな粉を小さじ2/3ほど入れる ②竹串5,6本でせわしくかきたてる このとき深鉢を使うと泡立てやすい ③せいろに入れて蒸す ④③の卵に蜂の巣のような巣立ちができれば完成 ⑤金の匙ですくって召し上がれ😊🙏 【定家って……何?】  元は藤原定家の詠んだ『来ぬ人を 松帆の浦の 夕凪に 焼くや藻塩の 身もこがれつつ』から連想した塩味の味付けで且つ汁多めの料理を指していたようです。時代を経るうちに味には拘らなくなったようです。引き続き汁が多めの料理をそう呼んだのかも?と推測します。 【弥次さん喜多さんも食べてた!】  東海道中膝栗毛でも藤枝宿から嶋田宿へ向かう途中でその名がちらりと出てきます。  弥次さんが通りすがりのオヤジに押されて転げてしまい口喧嘩勃発。 ヒートアップしていくのを喜多さんが割って入っておさめます。  その相手とその先の茶屋でばったり会った弥次さんと件のオヤジ、これも何かの縁だと一杯飲もうと誘われます。  そこで出てきたのが「たまごのぶわぶわ」  誘われたからには奢りだと信じ込んで飲み食いしていた二人ですが、支払い前になって相手は厠に行ってくると言ったまま姿を消してしまいます。  呆気にとられいつものように少しだけ悔しがりはしましたが、根に持つことの無い二人。喜多さん、ニヤリとしながら 「御馳走に思いの外の始末にて腹も膨れた頬(顔)もふくれた」と笑えば、 弥次さんも 「有り難いかたじけないと礼言うていっぱい食べし酒のごちそう 」  と、苦笑い。互いの顔を見合わせ、やがて大笑いに変えて嶋田宿に向けて歩きだすのでした。 いつもご陽気な二人です。 ヽ(=´▽`=)ノ♪~(´ε` ) 【作ってみました】 2b4b5eaf-1fba-4c25-ae5c-b4a2069204a0 d6a51f0c-e90a-4fe6-acca-10d3806936c8 定家レシピではなく、卵のふわふわレシピにて作ってみました。 ①卵白と卵黄を分ける ②卵白をしっかりと泡立て卵黄と混ぜる ③一人用の土鍋にだし汁入れて沸騰させそこに②を流し入れ蓋をして1分  蓋をあけると、ぶわんとドーム型に膨らんでいました。熱々のうちに口に運ぶとふわっとした箇所はすっと口の中でとけていく食感、蜂の巣状のところは割としっかりとした食感でした。  胡椒を一振りしたのが、とても良いアクセントになりました。
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