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26.日坂宿【扇】【元気がいいね!】
【扇】
大きく湾曲しているにもかかわらず、ギリギリのところで何となく安定している感じを受け取られた方も多くいらっしゃるかと思います。私もそうでした。調べてみるとやはり広重マジックでした。
湾曲した街道が扇の親骨、遠景の山や街道脇の松などが中骨、一文字ぼかしが天、そしてそれを束ねる要の役割を夜泣石が果たしているそうです。
目で見る以上のものを肌感覚で感じさせる、恐るべし広重マジック!
【元気がいいね!】
最後はこの二人をご紹介です。
特に先棒!空駕籠を肩に担ぎ、手かざしで坂の先を眺めながらのこの身のこなし。ほとんど45度の傾斜なのに、この軽やかな足の運びときたら!
「うっひょ~早く帰ろうぜ~」とふわふわしてる先棒に、後棒が
「わかった、わかったからもう少し落ち着け」と注意してるような気もします。
先棒さん、ただ元気の良い人なのかもしれませんが、何かいいことが待ってるのかもしれないですね。
広重『東海道五拾三次 日坂・佐夜ノ中山』. 国立国会図書館デジタルコレクション
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