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【遠州凧】
空高く揚がる凧と、糸が切れ舞う凧(遠州凧(横須賀凧))を拡大してみました。
横須賀凧は『べっかこう、庄助奴、巴、とんがり、ぶか、べか、奴花、のし、せみ、とんび』と、色彩豊かで面白い形状とその名も楽しい凧が並びます。
鉾を模したとんがりは先が尖っていて落ちるときに危ないというので、城主の命令でとんがりの頭部分を切り落とした「頭切れ」と呼ばれる凧があります。絵の凧はこれに近い気がします。
掛川の凧揚げの始まりは戦国時代と言われています。
敵陣地の様子を探ったり、見方への合図だったり、なんと凧を揚げることで測量も行われていたそうです。
戦国時代の戦はまさに情報戦『空を制するものが戦を制する』だったのかもしれません。
戦乱の世が落ち着くと、武士の鍛錬にも使われるようになりました。
空に浮かぶ凧揚げは鍛錬だと言われても、どうやったって楽しそうにみえますよね。やがて庶民に広まっていったという事です。
当時は5月に行われていた凧揚げですが、現在では『遠州横須賀凧揚げまつり』として2月に行われているようです。
広重『諸国名所百景 遠州秋葉遠景袋井凧』. 国立国会図書館デジタルコレクション 加工済
こちらも田植えの姿がありますね。
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