違和感

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私のお父さん一ノ瀬祐太朗は商店街で精肉店を営んでいる。 お爺ちゃんの跡を継いで、今は自分のお肉に自信を持ってお客さんに売っている。 お父さんのこんな人柄もあってか、商店街の人達や近所に住んでいるよく買い物に来てくれる人達に凄く人気なんだ。 私も、こんなお父さんが大好き。 周りが分かるくらい親バカなのは、ちょっと恥ずかしいけど。 「美桜ー、お父さん。ご飯出来たわよー」 「はーい!」 お母さんの声に呼ばれて、私は何かグチグチいっているお父さんをお店に置いて家に戻った。 「今、愛娘と感動の再会をしていた所なのに……」 「はいはい。バカなこと言ってないで、お父さんも早く店じまいして」 「はーい……」 どれだけグチグチ言っていても、お母さんには弱いお父さん。 今みたいに、お母さんに言い負かせられる姿を何度も見て来た。 でも、仲が良いのが凄く伝わって来る。 私も、将来結婚したら2人みたいな夫婦になりたいなぁ。
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