男子厨房に入る

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お母さん。」 「もー!そんなことしなくて良いのよ! 男子厨房に入らず?入るべからず?っていうでしょ?」 「でも会社の新人がその年になってそれはまずいですよって バカにしてきたんだよ!?」 「好きに言わせておきなさい。 年下の言うことなんてあてにしちゃだめ。 お父さんだって一度も入らなかったでしょ? それでも立派な職に就いていたんだから大丈夫よ。」 「そうだよね、お母さん。」 母は、ボロボロになったおかずたちを三角コーナーへ捨て、 今買って来たであろう食材を調理し始める。 フライパンも洗うのが面倒になったのか 燃えないゴミへそのまま捨て、 収納棚から新しいものを取り出した。 グリルは後から洗うのか放置している。 キッチンには美味しそうな匂いがたちまち広がっていく。 安心する香りに、思わず頬も緩んでいく。 「あーあ。お腹空いたな。」
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