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元カノのキャンパス生活
「自殺じゃないぞ」
先回りするように咲止がいう。
お互い自殺した春目シーラのことが念頭にあるのは明らかだ。
だが、僕がいいたいのはそこではなかった。
「いや、別に疑っていないよ。他殺とか自殺でないなら、もっと早く俊が死んだことを聞いていた気がする」
「そりゃあね。二十代半ばで同期が死ぬってのはさすがにニュースだ」
シーラの死を教えてくれた友人が、春目で二人目とかいっていたことを思い出す。
あのとき元カノの死の衝撃が強すぎて軽く流してしまったが、よくよく考えれば意味深な言い方をしていた気がする。
あいつは、俊の死も悼んでいたのだろうか。
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