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旦那様は最初こそ損なわない若さを良いことに、派手に遊んでおられました。けれども、眠れないことは確実に身体に負荷を与え、多大なストレスとなり、発作のような苦痛が襲いかかるようになりました。
呪いをとく解く方法は、コレしかないと
…純潔を奪うことだと…
しかし、一向に呪いが解ける兆しがないもので、その…ついには…
オホン。
マクスは歯切れが悪くなり、口を噤む。
少しの間の後に意を決して話し出す
「古い人間でして、そういった方面の事に疎いので何と申したらよいのか…
旦那様は男性使用人を襲うようにもなりまして。」
襲うということは…一方的に…?
それこそ呪いを解くために仕方ないことだと開きなおっておりまして。
魔石の鉱山も所有しておりまして、財源は潤沢ですので、後腐れないように社交の場でも…
しかし、使用人からしてはいつ自分が襲われるのか気が気じゃありません。
いくら慰謝料と称してお金をもらったとしても、決して心の傷は癒えないでしょう
一斉に皆仕事を放棄して、逃げ出して行きました。
ここに今残っているのは、私と、厨房の料理人くらいです。
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