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さすがに歳を取らないという発想をする者はいないので、万が一見かけられても、同一人物ではなく親戚と思われていたようだ。 メリッサ様の件については王家より一切の協力はなかったそう。 まぁ王家からしたら、旦那様のことが許せないでしょう メリッサ様の気持ちを踏み躙り、辛い最期を迎えさせた元凶 なんのお咎めもなかったのが不思議なくらい そんな事を考えながらうとうととしていると、いつの間にか朝を迎えていた 身支度を終えて、物音がしたので扉を開けると、マクスが朝食を運んできてくれるところだった。 有り難くトレイを受け取ると部屋へと運ぶ。 昨日あんな事があったので、シャワーを延々と浴び続け、泣きはらし、なんとか記憶から消去しようと精神バランスをはかっている。 食事を終えて、マクスの迎えを待つ間、部屋の窓から見える庭を見渡す。 綺麗な庭園が広がっている。 あら? 庭園の中をゆっくりと1人の女性が歩いているのが見えた。 遠いからよくわからないけれど、なんとなく昨日見かけた女性の気がした。 ここには私達以外に誰もいないと言っていたけれど…
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