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クリフにもきちんと伝えるから。 お願いできないかしら? ちょうど離縁の時期も半年なのでしょう 」 「…」 私はどうしたらいいのか分からなかった。 ずっと黙っているとメリッサ様が言葉を続ける 「地獄に叩き落としてやるから!」 物騒な言葉が聞こえたような気がする 「メリッサ様は旦那様に呪いを解く方法はなんとおっしゃったのですか?」 「それはね、クリフに、初めての感情を知ることができたら自ずと解けると」 「初めての感情?」 「そう、クリフに…振り向いてほしかったの。だから… 不思議に思うでしょうけれど、あんなどうしようもないクリフのことがずっと好きだったのよ。 ちょっと意地悪をして失踪したら、私の事ばかり気になって、必死に捜すと思ったの… そうしたら、私の事だけを… でも、まさかこんなバカな ことをしているとは知らなかったわ」 「メリッサ様はご存知なかったのですか?」 「そうよ、だって、昨日だったかしら、私が出られたのは。 こちらではこんなに年月が経っていたのね。 エリー、あなたこういうオルゴールを知らない?」 メリッサ様はオルゴールの映像を見せてくれた。
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