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邸内を順番にみてまわり、旦那様は見当たらない。それで手分けして捜すことにしようと思った時だった。
話し声が聞こえてきた。話し声は応接室から聞こえる。
旦那様は応接室にいるようだった。
「はて、このお邸にお客様が訪れることはないのですが…」
マクスは躊躇った後にノックをする。
許可の言葉を待ちマクスと共に入室した。
入室してすぐに、旦那様と向き合って座っている男性が目に入る。
「どうしてここに…」
思わず心の声が漏れる
「エリー」
ソファーに座っていた男性は私へと近づいてくる
彼の一歩一歩近づく足音と共に自分の鼓動も早くなる
「アンディー」
たったの半年なのにアンディからは幼かった雰囲気が消えていた。どっしりとした
雰囲気へと変わっていた
顔には傷痕もあり、その傷痕が厳しい経験を物語っている。
私の目の前に来るとアンディは片膝をついて私の手を引き寄せる
「エリー、あの約束を覚えてる?
先日功績を讃えられて、
男爵の位と領地を授けられた。
だから迎えに来たよ。」
は、半年で…?
いったいどんな功績をあげたというのか、
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