14

3/10
176人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
邸内を順番にみてまわり、旦那様は見当たらない。それで手分けして捜すことにしようと思った時だった。 話し声が聞こえてきた。話し声は応接室から聞こえる。 旦那様は応接室にいるようだった。 「はて、このお邸にお客様が訪れることはないのですが…」 マクスは躊躇った後にノックをする。 許可の言葉を待ちマクスと共に入室した。 入室してすぐに、旦那様と向き合って座っている男性が目に入る。 「どうしてここに…」 思わず心の声が漏れる 「エリー」 ソファーに座っていた男性は私へと近づいてくる 彼の一歩一歩近づく足音と共に自分の鼓動も早くなる 「アンディー」 たったの半年なのにアンディからは幼かった雰囲気が消えていた。どっしりとした 雰囲気へと変わっていた 顔には傷痕もあり、その傷痕が厳しい経験を物語っている。 私の目の前に来るとアンディは片膝をついて私の手を引き寄せる 「エリー、あの約束を覚えてる? 先日功績を讃えられて、 男爵の位と領地を授けられた。 だから迎えに来たよ。」 は、半年で…? いったいどんな功績をあげたというのか、
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!