皇先生

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皇先生

今日は、昨日に引き続き、九条先生の病院へと来ている 色々話を聞かれたり、あちこち検査行ったり…… 「結君、疲れませんか?」 「大丈夫です。如月さん、ずっと付き合ってくれて、ありがとうございます」 「あとは、受診だけですからね。早く呼ばれるといいですね」 「はい」 「お、居た居た。これから受診か?」 「九条先生。予約入れてくれて、ありがとうございます」 「あちこち検査に行かされて、疲れてないかい?」 「九条、子供でもこんなに検査させられるもんなのか?受診前に、検査と待ち疲れで具合い悪くなるぞ」 「まあ、そう言うな。全身チェックしてもらえる、いい機会だと思え。あと、何処にでもある科ではないから、どうしても混む」 「朝比奈さ~ん。朝比奈 結さ~ん」 「あ!はい!」 「やっと呼ばれたか」 「どれどれ、俺も顔だけ出しとくか」 診察室へと入ると…… うわぁ……綺麗な金髪に……綺麗な色の瞳…… 「こんにちは。朝比奈 結君」 「こんにちは」 「(すめらぎ)、突然無理言ってすまなかったな」 「……九条、シメイブルーって……知ってるかな」 「突然なんだ?シメイブルー?色の種類か?」 「かつて、修道院でしか造られていなかったビールでさ……容量が大きければ大きい程、ボトル内で発酵して、まろやかな味になってくそうだよ……」 「……わ~かった、分かった。今度な。んじゃ、俺は全くの専門外だから頼む」 「ok」 そう言って九条先生は出て言った 「さてと、僕は(すめらぎ)。結君って呼んでも?」 「はい」 「何時間も病院に居て疲れたでしょ?」 「いいえ。俺は、検査とか色々してたので……」 「そっか。なんか、昨日具合い悪くなっちゃったんだって?」 「はい。車で寝てたんですけど……目が覚めたら、なんか……だんだん息苦しくなっちゃって……上手く息出来なくなっちゃって……」 「そっか。寝てる時とか、寝る前は大丈夫だったのかな?」 「はい…………」 あれ?寝る前に…… なんか…… 「ん?なんか、気になる事あったかな?」 「あ……気のせいかもしれないですけど……」 「うん。気のせいでも気になる事あったら、聞かせて欲しいな」 「なんとなく、具合い悪い訳じゃないんですけど、何て言うか……落ち着かない感じって言うか……それで、車に酔ったのかなと思って、眠ったんです」 そうだ そうだった 「そっか。じゃあ、寝る前から、なんとなく普段と違う感じはあったかもしれないね?」 「はい」 「それで、その苦しいのは、どの位で治まったのかな?」 「えっと……」 如月さんの方を見る 「多分、10分位だと……。以前見た事があって、袋被せようとしたんですけど、なくて……両手で囲うようにしてたら、落ち着いていきました」 「そっか。結君、怖かったかな?」 「はい。死んじゃうんじゃないかと思いました。また、同じ様になったりしますか?」 「そうだね。そうかもしれないから……今度は、そうなったらなるべく、ゆっくりと息を吐くって、自分でも覚えておこう」 「はい」 「……あの…もしかして、私、余計な事してしまいましたか?」 如月さんが、不安そうに(すめらぎ)先生に聞く
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