如月 叶

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「それでは、寝る前の薬を飲みましょうか」 「はい」 「結君、今日も一緒に寝てもいいですか?」 「はい!」 「俺が結と寝る~。透哉は仕事しろよ」 「3人は無理だし、当分の間お前1人には任せるなって言われてるんだよ」 「……Merde」 ? なんか今、叶さんボソッと言った? 「か~な~た~?聞こえてんだよ~。誰がそんな言葉使っていいなんて言った~?」 如月さんが、叶さんの背中を押して、離れた場所へと連れて行く 何て言ったんだろ? 「結君の前で汚ない言葉を使うな!」 「結は分かんないだろ?透哉にだけ伝えたんだよ。お前の友人は馬鹿なのか?甥っ子引き取っておいて、腫れ物に触る様に扱ってたって、いつまでも何も変わんないだろ」 「はぁ……馬鹿かもしんないが、あいつはあいつで色々考えてんだよ。まあ……だいぶ行動は遅いが……大体、お前のそういう態度が不安で2人きりにはするなと言われてんだぞ?」 「C'est fou ! 大人が何人も集まって、結の望まない言葉使って、何が伝わるんだよ?!結だって萎縮して、何も言えないだろうが!」 「…………」 なんか……喧嘩してる? 結って聞こえるけど…… 俺の事で喧嘩してる? 誰かが一緒に寝なきゃなんないと思われてる? 「あの……」 俺が声を掛けると2人が振り向く 「どうしました?」 「あの、俺……1人で全然眠れます。皆さん、仕事があるのに、すいません……」 そう言うと、 えっ?! 叶さんが如月さんを睨んだ 何で? 「俺は結と寝る。もうお前らなんかに任せとけない。結、俺と一緒に寝よ?」 「え?でも……」 誰かが困る事なんじゃ…… 叶さんが、ベッドに上がり、俺の隣に座る 「透哉は仕事して、副社長様にでも報告しろよ。殴りたかったら殴りにくればいい」 殴る?! 誰が?誰を? 「叶さん、あの…やっぱり誰かに迷惑かかるんじゃ……」 あれ? なんか……話してるのに、眠くなってきた 「大丈夫、大丈夫。結は何も心配しなくていいんだよ」 「はぁ……念のため、伊織が来るまでは、ここで仕事をするからな」 「勝手にしろよ」 話……まとまった? 喧嘩……してない? どうしよう…… 俺の事だから、もっと話さなきゃなんないのに…… 眠くて…… 「あ、結寝ちゃった。可愛い。ちゃんと寝ような?」 叶さん…… ありがとう…… 1人で眠れるけど…… 誰かと一緒は…安心する…… 「結、寒くないか?」 父さん? 寒くないけど…… もっと父さんに、くっ付きたい 「ははっ。結は、くっ付き虫だな?でも、あったかいな。結、ありがとう。結、愛してる」 父さん…… 俺も……愛……してる……
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