お前の好きにしろ

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ずっと楽しそうに笑われてると……俺は、気付けないんだ…… 誰に向けて言った言葉なんだか 彩仁、どうやら伊織も、そう思ってるらしいぞ 結君、ちゃんと伊織の胸の中で泣けたから、大丈夫だ けど、こっちは色々と大変なんだ 高みの見物してないで、たまには手を貸してくれ 「……熟睡ですね……伊織なのに……」 「信じられない……伊織で泣いて寝るなんて……」 「結、そんなとこで寝ちゃダメだぞ!」 「……お前ら………」 腹が立ってる様だが、動こうとはしないし、声を抑えている 貴重な光景だ…… しかし…… 「そろそろ時間ですが、どうしますかね?」 「結君は、俺達が連れてって寝かせるよ」 「結、おいで」 透哉と叶で、結君を伊織から離そうとすると、 「……ん~……」 結君が、伊織にしがみついた 「なんと!」 「え?結君、そんなとこ、しがみついてちゃダメだよ~」 「結、手、離して」 「ん……ん~!……」 結君は、叶の手を振り払い、伊織にしがみつき、頬を擦り寄せると、満足そうに眠っている 「これは……信じられない事ですが、伊織から離れたくないのでは……」 「信じたくないけど……そうかもしれない」 「結……頭おかしくなったのかもしれない……」 「……おい、何故、信じられないんだ?無駄口叩いてないで、さっさと動け!こいつは、このまま連れて行く」 このまま連れて行く…… 「まさか……結君連れて仕事戻る気ですか?」 「いや、それはさすがにまずいよ伊織。眠ってるんだし、なんとか連れてくよ」 「加賀美副社長に、隠し子か?!って記事出るかもな~」 「……裏のエレベーターに乗れば、誰にも会わずに部屋まで行ける。こんなにしがみついてるのに、眠ってるからといって、勝手に離したら、可哀想だろうが」 「「「……………」」」 今のは……ほんとに、この男の口から出た言葉なのか? 「?何故、黙ってる?さっさと仕事しろ」 「分かりました。結君は連れてきましょう。どうやって連れてきますかね……」 「佐久間、本気なのか?結君なら軽いから、普通に抱いて車に乗せれるだろうけど……」 伊織が、結君を抱いて立ち上がる 「伊織、車まで抱いて行けそうか?俺が連れてってやろうか?」 「……こいつは…ちゃんと食ってるのか?大型犬並の重さしかないぞ?」 伊織が立っても、結君は、まるで起きる気配がない 「一応、男の子ですからね。起きてる時には口に出すべきではないですよ?物凄く気にしてるかもしれませんからね?」 「……そういうもんなのか?」 「大抵の男の子は、背が伸びて、強くなりたいと思ってるでしょうからね」 「結は、俺の肉体に憧れて、トレーニング頑張りたいらしいよ」 叶がそう言うと、 「いつ、お前の筋肉に憧れる機会があった?」 一気に機嫌が悪くなった 叶……余計な事を…… 「いつって……一緒にジムでトレーニングして、風呂入った時だよ。結、俺の上腕二頭筋触っていい?って聞いてきて、風呂では俺の腹筋見て真っ赤になって、可っ愛い…むぐっ」 「かなた~。その辺でやめとこうか~。佐久間、時間時間」 透哉……遅い 透哉と叶を残して、超絶不機嫌となった伊織と店を出た
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