4月馬鹿に御用心!

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「あっ、居た居た!稲瀬、ほらコレ。知り合いの店に頼んで借りて来たよ…って、お前ら抱き合って何してん?」 「なっ、夏川こそ何してんだよ?」 「そっ、そうだよ!その怪しい紙袋なんだよ!?」 二人で夏川の持ってる紙袋を指差してやると はぁ? と夏川は眉を寄せた。 「怪しくないし、ただの服だし」 「服ぅ!?」 意味が分からずボーロと揃って言うと さっきまでキレてた稲瀬がぱぁっと笑顔になった。 「ありがと〜なっちゃ〜ん!!助かったわ〜!!」 「これで俺は候補から取り消してよね」 「おっけ〜」 「候補?何の?」 ボーロが聞くと「花婿候補」と夏川は笑顔で答えた。 「は、花婿!?」 「えっ、まだ稲瀬から聞いてないの?」 「今話そうとしてたのに二人して帰ろうとしちゃったのよ。だからまだ二人は知らないのよ」 「あっらま〜……」夏川は可哀想な者を見るような目で俺達を見てきた。
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