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しばらくしてようやく泣き止んだ稲葉がワインを飲んで それから髪をかきあげながら はぁ… と色っぽいため息をついた。だけど申し訳ないが顔が汚いままなのでさっぱりドキッとしない。
それはボーロも同じだったみたいでさっきまで笑ってたやつと思えない冷め切った白い目で稲葉を見ていた。
「そういえばさすがに高松ちゃん遊び歩かなくなったわね」
高松はベースと曲作りを担当してるうちのバンドに絶対居なくてはならない要のような奴だ。…つうかいちいち説明してるとお前のバンド何人居んだ?とか色々突っ込まれそうなのでついでこの際言っとくとうちのバンドは4人で最後の1人はリーダーの春川ってやつでこいつもギターをしてる。
「離婚してしばらく会えないままだった息子ちゃん帰って来たからねぇ、そりゃ夜中遊び歩くわけに行かないよねぇ」
「あいつもう風呂入って寝っとや」
今タイミングよく届いたLINEを見ながら伝えると えっ!? と2人は目を丸くした。
「早っえ!まだ20時だぞ!?」
「まぁ息子ちゃんまだ小さいし、夜更かしさせるわけにいかないものね。寝るのも早くなるわよね」
ママよりパパの方が良いと息子さんが高松の元に来てから二人暮らしが始まって以来、息子に合わせて規則正しい健康的な生活をするようになって高松は最近肌艶が良い。
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