4月馬鹿に御用心!

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「しつこいな!うせろ便所バエ!顔汚いんだよ!」 ボーロはバシッと稲瀬を叩き払った。 「あんっ、ドイヒ!」 確かに便所バエは言い過ぎな気もするが…良いや黙っとこ。 床に膝をついて赤くなった頬を手でさすりながら泣いてる稲瀬を見てると「…あたし本当に困ってるのにあんまりだわ」と稲瀬は眉を吊り上げてキッと俺らを睨んできた。 「なっ何だよ!?やんのか!?なら二階堂が相手すんぞこらぁ!!」 「は!?俺!?」 冗談じゃねぇ!稲瀬のやつ見た目は女になりきれてない中途半端なオカマだけど乙女心に芽生える15歳までボクシングやってたんぞ!中学で全国行ってんだぞ!? 「お前が怒らせたんだからお前が何とかしろよ!」 「嫌だよ!死にたくねぇもん!」 「俺は死んだって良いってのか!?」 バキバキ拳を鳴らしながら近付いて来る稲瀬に ひいぃぃ〜! と二人で震えてるとガチャッとバーのドアが開いて紙袋を抱えた夏川が入って来た。
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