戻らないままで、

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 椎名愛美は小学五年生のときに転校してきた。春風舞う、季節だった。 〝普通〟というのが正直な印象だったし、明るすぎず大人しすぎず、勉強も体育も美術も音楽もこれと言って目立たず、それでいて悪くもなかったから、平均点って感じ。普通の、女の子だった。  だけどあたしにとっては、椎名愛美が一番の友達だった。 「あいつハブろうよ」  クラスメイトで一番、威張り散らしていた長瀬美桜が新たなターゲットを決めたとき、クラスの女子の八割くらいが暗黙の了解で従った。その中の二割は、より生き残るために、率先して長瀬美桜を持ち上げていた。あたしはそれを遠目に見て、気付かぬ振りをする役目だ。最も無難な、六割の中に居た。  残りの二割に、椎名愛美は居た。傍観者という楽な立場を捨て、長瀬美桜の指示に従わなかった。  あたしはそこで迷わず思う。──嗚呼、ターゲットが変更となる。  長瀬美桜の目付きが鋭く椎名愛美を捉えた。予想の範囲内、と思ったのも束の間、その考えは次の椎名愛美の一言によって完璧に打ち砕かれた。 「人と群れないと生きられないの?」  予想の範囲外の言葉だった。  大恥をかいた、という言葉がぴったりなほど長瀬美桜は目を見開いて、その目を充血させてまで涙を堪えている。長瀬美桜だけじゃない、きっとその場に居た女子が全員、彼女の言葉を頭の中で反芻させたであろう。誰も、呼吸さえも、吐くことが許されないような空気感の中で、椎名愛美は止めを刺す。 「弱い人、嫌い」  追い討ちを喰らった長瀬美桜の両目からは努力虚しく、涙が流れ続けた。  二割の女子が長瀬美桜に一声の慰めさえ掛けられないまま立ち尽くし、六割の女子が目の前の事件について小声で語り、残りの二割がきっと、心の奥底から笑ってやった。ざまあみろって。  そうして椎名愛美は、至って普通から、〝普通そうに見えて強い女の子〟へと格上げされた。  あたしは物凄く、興味が湧いた。〝友達になりたい〟と、強く望んだ。  菜穂、と椎名愛美はあたしを呼ぶ。 「椎名、なにー?」  椎名、とあたしは彼女を呼ぶ。 「スミ君が、めちゃくちゃ格好良い」  授業が終わった後、互いの家の中間地点にある公園のベンチで、あたし達は毎週、ただただくだらない話をするためだけに一時間も二時間も時間を共にする。夏であればアイスの棒を片手に、冬であれば肉まんを片手に。  手渡された雑誌には、椎名がハマっているバンドマンのギター、住吉尚弥が前髪の間から優しげな目線をこちらへ向けている。 「ライブ行きたいなー」 「小五のときからずっと言ってるよね」 「うちの親、厳しいから」  椎名は雑誌の中のスミ君の目を見ながらため息を吐く。 「でもさぁ……高校行ったらもう流石にいいよね!?」  椎名が唐突に目を輝かせて、あたしを見る。 「えー、分かんないけど。でも……」 〝あたしも行きたい〟。  ……そう言ったあたしの目も、輝いていたのだと思う。だから椎名はすぐさま抱きついてきたし、あたしも椎名を抱き締めた。女子ってすぐ、触れたがりたがる。だけどあたしは、こういうのが好き。 「絶対行こうね!」  約束、約束、って五回も六回も言い合って、あたし達は手を握り合った。スミ君は雑誌の中だけど、そんなあたし達を優しく見守ってくれていた。 「愛美って格好悪いから。今日から椎名って呼んでよ」  小学五年生の夏、椎名愛美が好きだと言うバンドマンの名前をクラスの女子から聞きつけたあたしは、接近を試みた。なけなしのお小遣いで音楽雑誌を買って、学校に持って行ったのだ。 「あの、愛美ちゃん、」そう話しかけたら、唐突に制止されたのだった。 「え、ごめん」  気まずくなって一歩後ろに下がると、彼女は間違ったことをしたとでも言うような表情に変わった。 「えっ、私もごめん……!」  私バンドが好きで、愛美より椎名のがかっこいいって思っててそれだけで、と急に年相応に慌て出した椎名に、あたしは呆気に取られた。あたし達は目を見開いたまま、何秒だろうか、静止した。けれども遅れて笑いがこぼれた。つられて椎名も笑った。もうこの瞬間からあたし達は〝繋がったんだ〟と思う。 「その、バンド……! し、椎名ちゃんが好きなバンド、あたしも最近、聴くようになって、」  嘘、って顔してる椎名に、あたしはこっそりと、ランドセルから雑誌を覗かせた。その刹那、椎名が声を上げそうになって両手で口を塞ぐ。あたしはしーっと人差し指を口元に持っていって、力を込めて目を見つめる。あたし達は言葉を交わすこともなく、目を合わせ続けたまま幾度も頷き合った。  そうしてチャイムが鳴り響き、あたしは小声で、「一緒に帰ろうよ。それでこれ読もうよ」と伝えた。椎名はまだ目を見開いたまま、大きく二度、三度と頷いた。  その日からあたし達は毎日一緒に下校して、公園で語り尽くした。  中学に進学しても、部活がない日はやっぱり同じ公園で、二人だけの秘密の時間を過ごした。  ──恋はしたいけど、今は良いや。女子って楽しいし、スミ君もいるし。  あたし達はずっと、変わらなかった。  中学三年生の秋とは、勉学に励むための秋であった。  推薦組とは違うあたしにとって受験勉強は大詰めで、椎名との時間が減った。それでも学校で会う椎名は、いつもと変わらず〝普通〟に見えた。だけど、学校に来ない日のが増えたから、やっぱり椎名は〝普通〟じゃなかったんだと思う。  あたしは椎名にLINEもしたし、家にも行った。インターホンを押しても、誰も出なかった。両親は働いているのだと、以前言っていた。飼っている犬の声だけがいつも室内から聞こえてくる。まるで吠えられて逃げるような、そんな感覚を覚えた。あたしはちょっぴり、胸が冷たくなった。  冬休みに入ってから、一度だけ椎名と電話が繋がった。  椎名は、「笑うと、なんか最近疲れちゃうんだよね」って、意味不明なことを言った。あたしは馬鹿な中学生のままで、椎名はあたしを置いて大人になってしまったみたいで。そんな予感がして、胸元がすうって涼しくなった。  悟られないように必死になって、「椎名のこと待ってるからね!」って、救いの欠片にもならないであろう言葉を伝えることしか出来ない無力さと、経験の乏しさに、打ちのめされた。  冬休みが明けたら、本格的に椎名は学校に来なくなった。  受験、どうするの? と聞きたくたって、問える相手は目の前に居ない。  みんな、進学や就職を決めた。残るは椎名、あんただけだよ。  何度も送ろうとしたLINEを打っては消して、あたしはスミ君のギターを聴いた。イヤホンを付けて爆音で。あたしはやっぱり、涙を抑えられなかった。〝卒業〟なんて、来なければ良い。  冬風はあっという間に姿を弱らせ、三月になった。  春めく卒業間近の放課後に、あたしは隣のクラスの男子にこっちに来て欲しいと呼ばれて、屋上へと続く階段の真ん中辺りで突然の重大発表を受けることとなる。 「え、」  あたしは確か、こう言った。 「……付き合ってほしい」  続けて彼が、そう言った。  階段のずっと下の方で、声が上がる。壁際から時折顔をチラチラと出しながら、男子が二人か三人、笑いながらあたし達を見ている。見せ物みたいでとても、気分が悪い。最低だ。──サイテイ。  自覚した途端、あたしは眉根を寄せて首を横に振り続けた。目の前の男子が狼狽えたような表情をしているけれども、構わずあたしは「ごめん」と呟いて駆け出した。風になって消えてしまいたい。全速力で、走り抜けた。  恥ずかしくて悔しくて悲しくて、あたしは猛烈に、椎名に会いたくなった。家に帰ってスマートフォンを取り出して、「お願い。どうしても今から会ってください」と打っていた。考えてなどいない、叫びに近かった。  数ヶ月振りに会った椎名は、私服姿で現れた。  いつもの公園のベンチに俯き座っていたあたしは、気づくのが遅れた。椎名だ、と頭で分かっているのに、何も声が出せなかった。  ──あたしの知っている椎名じゃない。  本能が、そう告げた。頭の中がチカチカと、赤く光るイメージをする。それは広がっていくばかりで逃げなきゃいけない気がするのに、逃げたくなくて、あたしは頭の中のサイレンを感じ切りながらも、動かないままで居た。 「菜穂、」  久しぶり、と感情の無い声が向けられた。  ……あたしは、あたしは女だから。共鳴するように、久しぶり、と出来る限り心を捨てて返答するようにした。  椎名は、──椎名愛美は、〝普通そうに見えて強い女の子〟だから、風変わりな発言も多かったし、ふと見せる視線に大人の影を感じたし、感動できるものへの着眼点がその辺の女子とは違って、格好良かった。あたしには語彙力が無いから、どういう風に椎名を表現したら魅力が伝わるのか分からないけれども。あたしには、救世主のような女の子だったのだ。  同時にあたしは、〝やっぱり椎名は普通の女の子なんだ〟って所も沢山知っている。  スミ君の話をする時の椎名は普通に乙女だったし、テンション上がって二人でハイタッチしたり、抱き合って笑い声を上げ続けたりとか、周りの中学生と何も変わらなかった。 〝一緒に学校を休んでやる計画〟を立てた時は悪そうな顔をしてたし、でも親にバレて決行することが出来なかったときは泣きながら電話が掛かってきた。あたしも楽しみにしていたからめちゃくちゃに泣いたし、咄嗟に、高校生になったら夜中まで遊ぼうねと鼻声になりながら伝え合った。その時はスミ君のライブにも行こうねって。  大人の顔と子供の顔、椎名の両方をずっと見てきた約五年間であたしは、椎名無しの人生なんて考えられなくてだから。  ……だからあたしは、言葉を喉の奥に押し込めることが出来なかった。 「会えて、嬉しい」  出し切って散ってしまえよ花弁と共に。  ──スミ君のバンドの一曲が、あたしの頭に唐突に流れた。  嗚呼そうだこの曲は。小学校の卒業式の後に、椎名とこの公園で聴いたんだ。イヤホンを片耳ずつ差して。あたし達は手を繋いで泣いて笑っていた。 「うん」  椎名の頷きを肯定と取っていいのだろうか、やっぱりあたしは馬鹿だから分からない。言葉に似合わず椎名の表情は、強張っていたから。 「……体調、大丈夫?」  本当はあたしの体調が大丈夫なんかじゃなかったのに。椎名の機嫌を取るように、次いで出てしまった。  言葉は、一度出してしまったらもう、戻れない。訂正も謝罪も受け入れてもらえるかは全部、相手次第だ。  椎名は、一向に私の座っているベンチに一緒に座ろうとしなくて、あたしは立ち上がろうか迷ったけれども、でも、そこだけはどうしても納得が出来なくて、座り続けた。  どうしてあたしばかりが悪者みたいな、そんな気分にさせられるのだろう。  思考して自覚した途端、あたしは目を瞑った。次に開けた時には勝手に涙が地面に落ちていくのが見えて、悔しいって言葉が何度も浮かんでは爆発しそうだった。小学五年生の時、長瀬美桜の涙もこんな感じだったのかなと、歯を食い縛って拳を握る。その拳を決して目の前の彼女に当てないように必死にあたしは抑えながらも、一度だけ自分の膝の上にダンっと打ちつけた。 「え、菜穂?」  その瞬間だけ、今までの椎名に戻ったような声だった。あたしは何か言わなきゃと思うのに声が出なくて、代わりに鼻をずっと啜っている。涙も鼻水も混じって汚くて、ダサくて最悪だ。 「……ごめん」  取り乱すことなく、椎名は告げた。 「菜穂と居ると楽しかったし、」  どうしてもう既に〝過去形〟なんだ。 「だけど、笑い過ぎちゃって」  ──嗚呼だからかと、私は想起する。  中学に上がってから、椎名の家の秘密を聞くことが増えた。  主に、母親のことだった。度々妹のことも出てきた。けれども、滅多に出てこない父親の話が出てきた時は、もう全部終わりなんだなみたいな、そういう顔をしていたし、夕暮れ時の椎名の影はいつも儚げに見えた。  だからあたしは、あたしと居るときだけは、椎名に笑ってほしくて。違うそれだけじゃない、あたしも救われたかった。だから必要以上に馬鹿なことを言ったし、呼吸を忘れそうになるくらい笑った。やったことはないけれども、多分きっと、お酒とか煙草とか、そんな感じみたいに。  あたしにとって椎名と笑う時間は最強になれる魔法だった。何も怖くなくなった。  だけれど一度だけ、椎名は目の前で笑いを止めて手を振るわせた。真冬の公園にずっと居続けることは厳しくて、近くのファミレスに移動して喋っていたときだった。  椎名、と呼んでも返答はないし、どうしよ、どうしよ、って彼女は独りで呟いていた。まるで明日が消えてしまうような、怯えた顔で。  その震える手を胸の前で交差させて椎名が自身を抱き締めた時、あたしは直感で〝やばい〟って分かった。 「……救急車、呼ぶ?」と怖くなって一応確認した。椎名は声を出せないまま、首を縦に振ることで合意した。  サイレンは、あっという間に大きな音を立てながら滑り込んできた。椎名は大きな男の人達に支えられながら運ばれて、あたしは頭を真っ白にさせながら、事情を説明した。あなたも付き添いで来られますか? と口早に問われて、あたしは思考できないまま「はい」と口にしていた。  救急車の中で椎名は呆然と天井を見たり、あたしを見て少し微笑んだりしていた。あたしは微笑み返したけれども、椎名には見えない場所の画面に信じられないくらいの心拍数が表示されていて、手汗が止まらなかった。椎名、死んじゃわないよね? と、思った。 「熱が高いね。でも大丈夫。きっとすぐに下がるからね」  救急隊の人が椎名の手を握った。本当はあたしが握るべきなのに。自分自身の手を握って微笑みを作り返す、それだけで精一杯だった。 「酸素、行ってるからね。大丈夫。ゆーっくり深呼吸してみようか」  非常事態なのにやけに落ち着いている救急隊のおじさんの声の後、椎名の呼吸音が何度も繰り返された。あたしは体中が浮遊しているみたいで、自分の方こそどうにかなってしまっているんじゃないかとさえ錯覚した。  時間の感覚を忘れているうちに病院に到着したあたし達は、すぐさま引き離された。  椎名とは一声さえ言葉を交わす時間も与えてもらえず、救急隊の男の人達に囲まれて廊下の先へと消えてしまった。  取り残されたあたしは呆然としたけれども、救急隊の人が一人だけあたしの所に戻ってきて、「家まで一人で帰れるかな? 救急車で家に送ることは出来ないんだよ、ごめんね」と丁寧に、突き放された。  あたしは「大丈夫です」とだけ言って、スマートフォンの地図アプリで現在地を確認する。知っている駅名が近くにあることを知って、安堵した瞬間に、全身から何もかもが抜け落ちていきそうになった。  絶望って、こんな感じ?  あたしは思い出したように鞄からペットボトルを取り出して、炭酸の抜け切ったジュースを飲み干した。ため息を二回吐いて、あたしは一人、外に踏み出た。 「……うん」  笑い過ぎちゃって、と白状するような言い方をする椎名に、あたしは聞く姿勢を保った。 「前も言ったけど……笑い過ぎると、手が震えるんだよね」  あたしは、黙り込む。 「だからもう、菜穂の前ではなるべく笑わないようにしようって思って、」  あたしは、椎名の何? 「笑い過ぎると苦しくて、」  楽しいんじゃなくて、苦しいの? あたしと居るのが、苦しいの?  理不尽なのはそっちだと怒鳴り、責め立てることが出来たらどんなに楽なのだろう。 「ごめん」  あたしはやっと、顔を上げた。  微笑すら伺えない椎名の顔を見て、拒絶を知った。  あたしはもう、潮時なのだと確信する。  きっと何を言っても、怒っても泣いても、この握りしめた拳で殴っても、彼女は自分のことを守る選択をする。守るために、彼女はあたしを削除する。  一生の友達だなんて思ってきた過去の自分を恥じた。人は、瞬間的な生き物なのだと思い知る。あたしは、椎名のひとときの快楽のために生かされていただけなんだ。 「分かった」  卒業なんて、来なければ良いのに。でも、あたしは卒業する。椎名も。  来月にもなればあたしは希望の高校に通って、きっともっと最強の友達に出会えるんだ。椎名みたいな女子は、絶対に良い人生なんて送れない。彼女が変わろうとしない限り、絶対に。  だからあたしは、もっとメイクを勉強するし、スミ君が奏でる音楽よりももっと良い音楽を見つけるし、ちゃんと同じ学校に通う男子と恋愛する。  あたしは、変わる。 「……ごめん、じゃあ、」  あたし達は抱き合うこともハイタッチすることも、笑い合うこともなく、よそよそしく軽く手を振って背を向けた。想い出なんて、語る必要も無い。未練なんてこれっぽっちも無いみたいな背をして。  そして、悔しいけれどもきっと。あたしだけが一度、振り返った。  遠くに行く椎名の背は相変わらず迷うことなく前に進んでいて、それでもその背は物凄くか細くて、弱かった。普通そうに見えて強い女の子だったはずの椎名が、〝とても弱い女の子〟になってしまった。  その原因を作ったのは、あたしなの? 椎名、答えてよ。あたし馬鹿だから、分かんないや。  どんな問題よりも、遥かに難しい。こんなんなら、国語も数学も理科ももっと勉強すれば良かった。本も読めば良かった。音楽も──スミ君の曲ももっと、もっともっともっと、聴き込めば良かった。彼等の書く詩にヒントがあったのかもしれない。 〝時よ戻れと願えども、叶わぬことは知り得てる〟。  また、ボーカルの正しい歌声と、スミ君のギターの切なさギリギリ限界みたいな音が、頭の中で鳴る。  やだやだ、やだよ、あたしやっぱり、 「……ライブ、約束したじゃん」  誰かに見られたって構わない。あたしは公園で独り泣いた。泣いて泣いて泣きまくった。パタパタと、大粒の雫が地面を叩く。叩いて叩いて、叩きまくる。  全てが、上手くいっていると思っていたのに。  椎名と居ればあたしは、最強だと思っていたのに。  春の香りを含んだ風が、強くあたしに当たって、もう戻れないことを悟る。──卒業式は、目の先だ。  最後の最後まであたしは難題を解けないまま、馬鹿な中学生を脱ぎ捨てて、前に進まなくちゃいけない。
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