第四章『原ちなつと哲学』

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 大きなプロジェクターを抱えた笑顔の犀川君が、先に資料室を出る。距離のない接し方の生徒と違い、“教師”と“生徒”の一定の距離を保つ。且つ親切な犀川君は、ある意味楽に接しやすかった。 5c83c72c-d3a4-4fca-81b0-fe64fd25dd32  教師と必要以上に関わらない者と、妙に親しさを持つ者。生徒のタイプは実に様々だ。  私は、授業以外で先生と世間話した記憶……ないかも。教師は友達と違うし、必要以上の会話を“楽しみたい”などと考える対象を外れる。教わる以外は、興味もなかった。 d4acf63a-87fa-42a1-bba1-5a401a9c943c  教材の上に、グルグル巻きのコード乗せる。……軽いな。  犀川君に続き、空き教室と四クラス分先の二組へ、すぐ── niji・journeyにて作成(1) 挿絵:たきまきP 様(2) X:@takimaki_p
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