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「すみません、さっき、顔ぶつかりましたよね」
「軽く当たったくらい、驚いたね。犀川君は?」
「俺は、特に何も」
プロジェクターは、変わらず犀川君の手元に残る。犀川君の着るシャツから、自宅で使う柔軟剤と同じ香りがした。
成長期の男の子は、グングン背が伸びる。犀川君も去年以上に、更に身長が伸びていた。
あっさりした顔つきで、優しい笑顔が印象的な爽やかな犀川君は、どんな大人になるのだろう。教え子たちも、数年後に成人を迎える。
優しく親切な犀川君が描いた未来を、将来大人の詩菜がそっと私に教えてくれそうだ。
「来てくれてありがとう。犀川君、助かったよ」
挿絵:まりちゃ 様 / 何某 様
Vitsu様
ゴリラの素材屋さん 様
X:@5_wj7 / @nngs_img
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