第四章 『原ちなつと哲学』

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 LHR中、誰かの一言に賛同する生徒が複数現れた。  楽なやつ、で選んだ合唱の割に、彼らは美しいハーモニーを奏でる。本番終わり、ステージ袖に戻る一組の皆、殆どが笑みを浮かべていた。 f8c0a4b9-d4f4-4d4a-bf33-54f76e6bacbb 「ねーめっちゃ緊張したー」 「ライト眩しくなかった? あんな熱いっけ?」  お昼過ぎの合唱ステージを見守ると、同時に私のメインの役目も終える。後は……文化祭終わりの片づけと、後夜祭の準備かな。  九月初旬に発覚した例の問題も、まとめる方向性を見出し、決まるとすみやかに動いた。自分は周りの状況を見聞きするだけ。でもきっと、導き出した答えは正しいのだと思いたい。 ef5ee4ae-a2bc-44ad-9274-565a9083cabd 挿絵:ツネ 様 / Krill 様 X:@musitsune
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