現実へ溺れる

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私は今の生活に満足している。社長へと昇格し、3年前の浮気も事前に防ぎ、今では二人の子供と妻で一軒家に住み。私は疲れて家に帰ると家族全員で迎えに来てくれる。 その瞬間私は最大の幸福を感じる。 そんな生活を送っていたある日。 私は最強で、誰も止められないので、国会へ行き、今の政治をどうにかしようとした。 実際国会へ行き、話してみると、何も話が通じない。 一番偉いという内閣総理大臣とかいうやつも、全員通じないので、私が政治を仕切ったほうがいいど思い。 その場にいる奴らを全員ぶん殴った。 最強はいいな。 私は帰ることにした。 タクシーを呼び、乗って帰っていると。 キキィィィ! 急ブレーキを踏んだらしく、前の座席に押し付けられた。 すると横から ドガォゴォォォ! 衝撃が走り、視点が何回転もした。 やっと収まった時、私の意識はもうほぼなかった。 私が国会へ殴り込みに行ったのを不満に思った奴らの仕業かぁ! 最強なのに私は幸せだったのに死にたくない。 しにたぁくなぁい!しにたく…………。 「うゎあァァァ!」 死んだかと思った。目の前が真っ暗なので目の辺りを触ってみる。VRだ。 その瞬間。今までのことはすべて夢だったという現実と今までの現実の記憶が押し寄せてきた。 VRを外すと私は狭い部屋で一人だった………。 「うゎあアアアァァァ!」 私は妻に浮気され、スリと勘違いされ、会社にはクビにされた。これが現実。 すべてが嫌になった。体を縮こませ、現実から守ろうとするが、何も変わらない。 もう生きたくない。死んでしまおう。 ゆっくりと起き上がり、ふらふらと玄関のドアを開け、廊下に出て進み、階段を一つずつ上がっていく。 屋上へとついた。柵を超えしたを見てみる。 ついにここまで来てしまった。 手を離した。 落ちていくのはゆっくりと感じた。 なんだ。これが一番楽だった。なんでこんな早くしなかったのだろう。 これで…………やっと……………楽に…………
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