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「あ、この絵柄は見たことあるね」
「そうですね。お店の外にもあったような気がします」
いかにもスロットっぽい、ピエロの絵が書かれた台が何種類かあるコーナーに出た。
ここには結構な数の人がいて、にぎやかな音楽があちこちから聞こえてきた。
「……」
ここでも千鶴さんは静かにプレイヤーの様子を観察するだけだった。
千鶴さんにしては珍しく、無表情である。
「ところで、僕たちはどれで遊ぶんですか?」
再び動き出した千鶴さんに尋ねる。
永田さんが遊んでいたものがベストだと思ったが、空いていなければどうしようもない。
「二人で同じものをやりたいよね。あとはもちろん、なるべく楽しそうなもの」
当たりそうなものなんてわかりっこないから、千鶴さんの方針を受け入れる。
同じ機種で並んで座れるものは限られそうだから、選択肢は少ないかも。
その後も店内を歩き回り、一周してスタート地点に戻ってきた。
僕の見立てでは、遊ぶ候補は三種類くらいか。
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